車検は、愛車の車検の有効期限をしっかりと把握しておけば大きく費用を減らせるものです。安全のためにも節約のためにも、重要ですよ!
いろは その5 いつから受けられるの?車検の期間について
- 「いつから受けられるの?車検の期間について」
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自動車をお持ちの方なら誰しもが経験する車検。
皆さんは車検の有効期間について、「フロントガラスのシールに記載されている月になったら予約すれば大丈夫」と思っていませんか?
ここでは、車検の期間の調べ方から推奨する予約時期、車検時に気をつけるポイントまで、車検に関して気をつけたいあらゆるポイントについてまとめてお伝えしていきます。 - 車(普通車・軽自動車・バイク)の車検の有効期間
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車検の期間は車の種類(普通車・軽自動車・バイク)に寄らず基本的に全て同じです。
しかし主に貨物車に区分される1・4ナンバーの車だけは車検期間が他と異なるので注意が必要です。
新車3年、それ以後2年
新車の場合、有効期限は登録日から3年です。たとえば2015年11月3日に車両の登録を行った場合は車検の有効期限は2018年11月2日ま でとなります。
2回以降の車検の有効期限は2年です。なので、車検の時期は新車の3年目車検から5年目→7年と言う順に訪れます。1・4ナンバーの車検の有効期限
前述した通り、1・4ナンバーは他の車と車検の時期が異なります。1ナンバーの車は普通貨物車、4ナンバーの車は 小型貨物車・軽貨物車に区分され、重い荷物を輸送する用途で使われることが多いのでその分車検の期間は短くなっています。
1・4ナンバーの普通車の車検の有効期限は新車なら2年、その後の車検は1年となります。 なので、車検の時期は2年→3年→4年と言う順に訪れます。
4ナンバーの軽自動車(軽自動車に1ナンバーは無い)の車検の有効期限は 初回、2回目にかかわらず2年となっているので、車検の時期は2年→4年→6年と言う順に訪れます。
- 車検はいつから受けられるのか、いつ受けるべきか
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車検の有効期限について説明しましたが、実際に登録した日なんて覚えていない人がほとんどでしょう。
では有効期限は何を見て判断すればよいのでしょうか?有効期限の調べ方
もっとも確実でお勧めできる方法は車検証を見ることです。
上の車検証の写真左下にある「有効期間の満了する日」が車検の有効期限となるため、この日までに車検を更新しなければなりません。満了日の判断に車検シールを見てはいけない!
車検の有効期間を調べる際に車検証を確認するのが良いと説明しましたが、フロントガラスに貼り付けられた車検シールでも有効期限がわかる のではないか、という人もいるかと思います。(上写真)
しかし、フロントガラスの表(外側)に書いてあるのは車検が満了する年月だけなのです。つまり車検シールに28年7月と書いてあったとしても有 効期限が7月1日なのか31日なのかまではわかりません。車検を受けたことのない人が末日まで大丈夫だろうと思っていたらいつの間にか満了日 を過ぎていたなんてことや、末日ではないと知り、期限を確認した時には都合の合う日がなく、オプション代金を支払って引き取りに来てもら うハメになった、なんて事もあり得ます。
車検シールの裏には日付まで書いてあるものもありますが表同様月までしかわからないものや手書き で日にちを記入する車検シールもあり、満了日を勘違いしてしまう可能性があります。そのような自体にならないためにも車検シール等を見て 車検が近づいてきたと感じたら満了日は車検証で確認することが大事なのです。車検シールは貼っていないと罰金
車検シールを貼ることは、車検証の車載と共に道路運送車両法によって義務付けられています。
これに違反した場合、【50万円以下の罰金】が科されることもあります。
貼り付け場所についても規定がありますので、事前に調べて間違いのないようにしましょう。継続検査申請書による発行
車検シールは、継続検査申請書による申請で発行することができます。
手続き当日には、その他に- 自動車検査証の原本
- 自動車検査証に記載の使用者の印鑑
- 検査標章(毀損などで提出できる場合は、提出が必要です) が必要です。
手続きについては、最寄りの事務所・支所・分室にて申請となります。
車検の満了日1ヶ月前から受けるのが「基本」
いつまでに車検を受けなければならない、と言う期限はありますが、実は車検を受けることはいつでも可能です。極端な例を挙げると車検に 合格した1週間後にもう一度車検を受けることも出来ます。
しかし、その場合車検の有効期間は最後に合格した日から2年間となるため車検の回数をなるべく抑えるために期限が近づいてから受ける人がほ とんどです。
「車検の有効期間が車検に合格した日から2年間ならば、満了日に車検を受けるのが一番お得なのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、混雑回避や仕事で忙しい人がいることを踏まえて、満了日の1ヶ月前以降であればその車検の有効期間が満了日に車検を受けた場合と同 じ期間になります。具体的には、2016年12月15日が車検の満了日の場合は2016年11月15日以降に車検を受ければ次の車検満了日が2018年12月 15日となり、仮に2016年11月14日に車検を受けてしまうと、次の車検満了日は2018年11月13日となってしまいます。 そのため車検の満了日1ヶ月前から受けるのが基本となっています。45日前から受けられる特例もある
車検業者の中には、満了日の45日前以降の車検であれば先程述べたものと同じく満了日に車検を受けた場合の期間と同じ有効期間になる業者 もあり、そのことを強みにしている業者もあります。これには保有している工場に理由があります。
車検業者には大きく分けて下の2種類の業者がいます。- 認証工場:整備のみを行える。検査自体は他の検査場で行う。
- 指定工場:整備から検査までを一貫して行う事が出来る。
指定工場の場合、車を検査場に持っていくことなく自分の工場で検査を実施できます。ただし検査実施後15日以内に車検場に書類を提出し、正 式な車検証を発行する必要があります。そのため45日前に車検を実施し、その後15日後に車検場に書類を提出してもらうことで、45日前から車 検を実施することができます。
もし車検をする工場が指定工場ならば、45日前から車検ができないか相談してみると応じてくれる可能性があるでしょう。 - 車検を予約する時期
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車検は1ヶ月前から損をせず受けられると説明しましたが、実際に検査をする何日前に予約すればいいかを説明していきます。予約時期と早割
車検業者は入庫の1週間〜1ヶ月前から予約を受け付けているところが多いです。
しかし、車検業者によっては早くから予約することで料金の割引が受けられる「早割制度」というものを導入しており、1週間前、1ヶ月前、3ヶ 月前など予約のタイミングが早くなるにつれて割引率も高くなる場合があります。
3ヶ月前ともなると予定を組むのが難しくなってくるため、早めから車検を意識して予定を組むことがお得に車検を受けるためのコツと言えるでしょう。
早割制度ですが、もっとも早くから車検の予約を行っている業者はなんと2年前(新車であれば3年前)から予約を受け付けています。予約と言っ ても、当然2年後の予定など分からないので日にちは確定させない仮予約と言う形式が多いようです。車検を受ける場所が決まっている場合は利 用してみると良いでしょう。
ご希望の条件で選ぶ
- 車検が切れた場合の罰則
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車検が切れること自体に違反性はありませんが、車検が切れた状態で車を公道で走らせてしまうと法律違反となります。
2016年秋には国土交通省から「車検が切れ車両をその場で摘発できるシステムを2017年度より実験的に導入する」という発表がありました。
国土交通省によると全国で約20万台もの車が車検切れの状態で公道を走行しているそうです。仮に、車検も自賠責保険も切れた状態で公道を走行したことが発覚した場合、一発で- 違反点数12点
- 90日間の免許停止
- 1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金
が科せられます。公道を走行しただけでこの処罰ですから、事故でも起こした場合には目も当てられません。
車検が切れた場合の罰則としては、以下が考えられます。車検が切れた車を公道で走らせた場合
(無車検車運行:道路運送車両法違反)- 違反点数6点(前歴がない場合)
- 30日間の免許停止
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
自賠責保険が切れている車を公道で走らせた場合(自動車損害賠償保障法違反)- 違反点数6点(前歴がない場合)
- 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
罰則の最大(車検切れの自賠責保険も切れた車を公道で走らせた場合- 違反点数12点(前歴がない場合)
- 90日間の免許停止
- 1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金
- 車検期間の気を付けるポイント
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車検の有効期間で勘違いしがちなポイントをまとめました。
中古車の車検期間
中古車の車検は初回さえ無事に終わってしまえば、その後は新車で購入した場合の2回目以降の期間と同じになるので間違えることは少ない かと思います。しかし、購入時の車検の状態によっては「1年も乗っていないのに車検が切れてしまっていた」 なんてこともあり得るので初回 の車検には十分注意しましょう。
中古車は購入時の車検の状態によって大きく三つに分けられます。- 車検2年付き、車検切れ
- 車検残り
購入時に車検が切れているのが車検切れ、購入時に車検を通す費用を負担してくれるのが車検2年付きです。これら二つについては、2回目 以降の車検を行った状態と考えて良く、その後の車検は2年→4年→6年…というふうに続くのでそこまで問題ないかと思います。
中古車の車検で陥りやすいのがこの車検残りです。購入時に車検が1年近く残っている場合などに、残っている車検の有効期限をそのまま で販売いることがあります。その場合、当然購入者は車検が切れる前に車検を通さなければならないので、初回の車検がいつ訪れるのかはし っかり確認してから購入するようにしましょう。
10年経過車の車検期間
10年経過車は毎年車検が必要になる、と聞いたことがあるかもしれません。しかし1995年の道路運送車両法の改正によって10年経過車の車検 期間も2年のままとなりました。 技術の発達から車の寿命は年々増加傾向にあり、現在では小型車、普通車ともに寿命が12年を上回っています。
1ヶ月前っていつ?
ネットで車検の期間についてしらべていると「車検は1ヶ月前から受けられる」、と書いてあるサイトと「30日前から受けられる」と書いて あるサイトがあります(受けられる、というのは前述した「有効期間が満了日から2年間で」の意味)。では、2017年8月31日が車検満了日の場合 、有効期間が満了日から2年間で車検を受けられるのは30日前の2017年8月1日からか1ヶ月前の2017年7月31日からか、どちらでしょうか?
正解は1ヶ月前の2017年7月31日です。
1日しか変わらないのでそこまで気にする必要もないかもしれませんがマメ知識として知っておくとよいでしょう。ちなみに満了日が5月31日の 場合1ヶ月前は4/31となりますが、4/31日は存在しないため、4/30日が満了日計算の始まるタイミングとなります。(2月についても同様です)
- まとめ
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いかがでしたでしょうか。
なんとなくで考えていた車検にも、大きな危険が潜んでいます。
たかが有効期限、されど有効期限。自分や周囲の安全のためにこまめな確認と早めの行動を心掛けましょう。
車検の期間がわからなくなった時には車検証を見れば間違いありません。お得に車検を行うためにも車検期間を踏まえて、早めに検討、予約をすることが重要です。車検の期間について学んだと思いますがそのほかにも、費用、予約方法、など車検にまつわる基礎知識はたくさん存在します。車の維持費の中でも車検の費用は大部分を占めます。長く車にのる予定がある人は車検について詳しく調べてみると良いでしょう。
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