車の構造を変えた場合の車検の必要性や必要書類、費用などについて解説します。
いろは その33 車の構造変更による車検の流れについて
- 車の構造変更による車検の流れについて
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構造変更をともなう車検を受けようとしている方に向けて、必要書類や費用などについて解説していきます。
介護やカスタムのため車の構造を変えた場合、「車検はどうすればいいのか?」との疑問を持つ方も少なくありません。また変更した後の車検に悩む方もいるでしょう。
そこで今回の記事では、車の構造を変えた場合の車検の必要性や必要書類、費用などについて解説します。読んでいただければ、構造変更をした場合の必要な手続きについてご理解いただけるはずです。 構造変更とは
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「構造変更」とは車検において、通常であれば通らない車に対して行われる検査のことです。正式名称を「構造変更検査」と言います。
たとえば車を改造した場合、通常の車検に通らないことがあります。車高が高すぎたり低すぎたり、エンジンの排気量を多くしたり、タイヤを隠すオーバーフェンダーをつけたりした場合です。また介護のために車いすに対応する車に改造した場合にも、検査が必要となります。
以上のように何らかの必要性があり、車の構造を変えた場合に受ける車検のことを「構造変更」と呼びます。 構造変更時には再車検が必要
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車の構造変更を行った際には、再車検が必要となります。車検は国土交通省が定める保安基準を満たした車に対して発行されるものです。そのため車の改造・変更を行ったら、保安基準が満たされているか再検査を受けなければなりません。
構造変更を車検前おこなうと効率がよい
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構造変更を行った後には再車検が必要となるため、変更は車検前に行うと効率が良いでしょう。
たとえばもし車検を受けた半年後であったとしても、構造を変えるとすぐに再車検が必要となります。しかし車検の期限が訪れる直前に変更をすれば、通常の車検と変わらないタイミングで車検が受けられます。
もし構造の変更を考えているなら、費用を抑えるために、車検の期限が切れる直前に変更するのもひとつの方法ではないでしょうか。 構造変更できる箇所やパーツは決まっている
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構造の変更をできる箇所やパーツは決まっています。具体的には次のような箇所にて変更が可能です。
- 【変更可能な箇所】
- エアロパーツ
- エアスポイラ
- エアダム
- フードルーパー
- フェンダースカート
- ルーフラック
- エンクローズドラゲージキャリア
- サンルーフ
- コンバーチブルトップ
- キャンパーシェル
- 窓フィルム
- ヘッドライト
- ヘッドライトフォグライトカバー
- バンパーガード
そして変更の対象となる車は、軽自動車で50kg以上、普通車で100kg以上です。車の幅2cm以上、長さ3cm以上、高さ4cm以上の変更について、構造変更となります。
構造変更の申請や方法とは
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それでは構造を変更する際の申請方法について見ていきましょう。
構造変更手続きの申請に必要な書類
構造変更を行ったことを申請するには、次のような必要書類とともに陸運支局か自動車検査登録事務所に申請を行ってください。
- 【必要書類】
- 申請書
- 自動車検査証
- 自動車検査票
- 点検整備記録簿
- 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
- 使用者の委任状
- 所有者の委任状
- 手数料納付書
- 自動車重量税納付書
- 納税証明書
以上の必要書類をそろえた上で、車を使用している本拠地を管轄する陸運支局・自動車検査登録事務所にて手続きを行ってください。
構造変更手続きのために必要な費用
変更後の車検のためには、次のような検査手数料が必要となります。
- 構造変更検査手数料【小型車】:2,000円
- 構造変更検査手数料【小型車以外】:2,100円
- 乗用車継続検査【小型車】:1,700円
- 乗用車継続検査【小型車以外】:1,800円
車検のタイミングによっては構造の変更で出費が増えることになります。以上の費用がかかることを念頭に置いて構造変更を進めましょう。
構造変更のメリットデメリット
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構造の変更をすることにはメリットもありますが、反対にデメリットもあります。変更を考えている方は、メリット・デメリットの両方を知った上で実践してください。
構造変更のメリット
構造を変更することのメリットは次のとおりです。
- 【メリット】
- 車を自分の好きなように変えられること
- 車の重量が軽くなることがあること
構造を変えれば車を自分の好きなように変更できます。その結果として車両の重量が減り、税金が安くなることもあるでしょう。
構造変更のデメリット
構造の変更にはメリットばかりではなく、次のようなデメリットもあります。
- 【デメリット】
- 税金が高くなることがあること
- 駐車場が利用できなくなることがあること
- タイヤ交換が難しくなること
構造を変えると車両の重量が減ることもありますが、反対に増えることもあります。重量が増えると税金が高くなってしまうことがデメリットのひとつです。
また車両が大きくなると今まで使っていた駐車場を利用できなくなることがあります。タイヤのサイズが大きくなれば、ご自身でタイヤ交換をすることも難しくなるでしょう。
構造変更には以上のようなデメリットもあることを知っておいてください。車検に関する税金について知りたい方は”車検に関する「税金」は何がある?種類やエコカー減税についても紹介!”をご覧ください。
まとめ
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いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、構造変更での車検の必要性とメリット・デメリットなどがご理解いただけたと思います。
構造変更をしたときには再車検が必要となり、税金の問題などのデメリットもあります。しかし車をご自身の好きなようにカスタムできることは、車が好きな方にとって大きなメリットとなるはずです。
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