車検のいろは


車検の知識をしっかり押さえて、自分に合った車検を選ぼう!

車検期間が1年に設定される理由と1年に設定されている車種の例などを解説しています。

いろは その48 車検期間が1年なのはなぜ?押さえておきたい車種ごとの有効期間
車検期間が1年なのはなぜ?押さえておきたい車種ごとの有効期間

「車検期間が1年になっているのはなぜだろう?」などと悩んでいませんか。毎年受けるとなると、経済的な負担が大きいため困る方が多いでしょう。この記事では、車検期間が1年に設定される理由と1年に設定されている車種の例などを解説しています。以下の情報を参考にすれば、疑問を解決できるとともに次回の車検を受けるタイミングがわかるはずです。お悩みの方は参考にしてください。

車検の期間が1年ごとの車種があるのはなぜ?

車検の有効期間は車種により異なります。自動車の中には、初回、2回目以降とも1年の車種などがあります。以上に該当する代表的な例として次の車種があげられます。[1]

  • 【1年ごとの車種】
  • タクシー
  • バス
  • レンタカー
  • 車両総重量8トン以上の貨物自動車

1年ごとに車検を必要とする主な理由は、いわゆるマイカー(自家用乗用車)よりも使用頻度が高いうえ、重い荷物を載せて走るなど、過酷な環境で使用するケースが多いからです。上記の特徴から、パーツなどが早期に摩耗すると考えられます。トラブルを未然に防ぐため、年に1回のペースで車検を求められるのです。自動車を利用する場合は、車種ごとの有効期間を確認しておかなければなりません。

関連記事:車検って何?基礎知識(有効期間・費用)

1年ごとに車検が必要な車種

前述の通り「タクシー」「バス」「レンタカー(一部)」「車両総重量8トン以上の貨物自動車」は、毎年、車検を受けなければなりません。これらの車種について解説します。

タクシー

タクシーは「運送事業用の旅客(車種)」に分類されます。「運送事業用の旅客」における車検の有効期間は初回、2回目以降とも1年です。自動車のサイズなどはさまざまですが、タクシーであれば諸々の条件に関わらず以上に従い車検を受けなければなりません。例えば、マイカーとタクシーが同じ車名だった場合、両者の有効期間は異なります。

同じ自動車でも有効期間に差がでる理由は、タクシーの使用頻度が高いからといえるでしょう。営業日は1日8時間以上の使用が想定されます。また、営業日数も週4日、5日などが考えられます。マイカーよりも消耗が早いといえるため、年1回のペースで車検を求められるのです。

バス

路線バスなども「運送事業用の旅客(車種)」に分類されます。車検の有効期間はタクシーと同じ(1年)です。ちなみに、ハイヤーも同車種に分類されるため有効期間は同じになります。園児送迎用バスなどは「自家用の幼児専用車」、マイクロバスなどは「自家用の定員11名以上」に分類されます。これらも、年に1回のペースで車検を受けなければなりません。

バスとひとまとめにしても、運行状況などはさまざまです。例えば、都市部であれば休みなく運行していること、田舎であればゆったりと運行していることが想定されます。使用頻度はさまざまですが、車種の分類に従い車検を受けなければなりません。つまり、使用頻度が低いバスであっても、年に1回のペースで車検を受けなければならないのです。この点は安全を考慮してのことといえるでしょう。

レンタカー

基本的に、初回の有効期間は2年、2回目以降の有効期間は1年です。ただし、すべての車種が同じではありません。例えば、軽自動車(貨物・軽、乗用・軽、特殊・軽)は、2回目以降も2年となっています。また、回数を問わず1年ごととなっている車種もあります。レンタカーは、車種と車検の有効期間を確認しておくことが欠かせません。

以上からわかる通り、乗用の普通・小型、乗用の軽(レンタカー)における有効期間は、自家用・乗用の普通・小型、自家用・乗用の軽よりも短くなっています。レンタカーのほうがマイカーよりも使用頻度が高いからといえるでしょう。同じ車名であっても、短い期間で車検を受けなければなりません。

車両総重量8トン以上の貨物自動車

運送事業用で車両総重量8トン以上の貨物自動車における車検の有効期間は初回、2回目以降とも1年です。ここでいう貨物自動車の例として、貨物運送事業用のトラックがあげられるでしょう。ちなみに、車両総重量が8トン未満の貨物自動車の場合は初回2年、2回目以降1年、軽の貨物自動車の場合は初回、2回目以降とも2年となります。同じ運送事業用の貨物自動車であっても、車種により車検期間は異なるため注意が必要です。

1年ごとに車検を受けなくてよい車種

1年ごとに車検を受けなくてよい車種もあります。代表的な車種は次の通りです。

普通自動車

いわゆるマイカー(普通乗用車・小型乗用車)における初回の有効期間は3年です。他の車種に比べて、期間は長く設定されています。2回目以降は2年になります。したがって、新車購入後は3年後、以降は2年ごとに車検を受けなければなりません。

軽自動車

軽乗用車の場合も、マイカーとして利用していれば車検の有効期間は同じです。ただし、同じ車名でもレンタカーとして使用している場合は有効期限が異なります。この点は普通自動車も同様です。
軽自動車の車検について詳しく知りたい方は“軽自動車の車検法定費用の相場と安く抑える方法について解説”をご覧ください。

4ナンバーまたは8ナンバー

以上のほかでは、4ナンバーの貨物車もあげられます。初回の有効期間は2年、2回目以降の有効期間は1年です。軽の場合は初回、2回目以降とも2年になります。ちなみに、4ナンバーは小型の貨物車を指します。

8ナンバーも同様です。一般的なキャンピングカーなどが該当する普通・小型は初回、2回目以降とも2年、給油車などが分類される車両総重量8トン未満の貨物は初回が2年、2回目以降が1年(8トン以上は初回・2回目以降とも1年)、軽は初回・2回目以降とも2年となっています(以上、自家用の場合)。ちなみに、8ナンバーは、特種用途自動車を指します。

関連記事:車検を安くあげるコツ

中古車の車検の期間は要注意

中古車を購入する場合は、車検の有効期間に注意が必要です。余裕があるケースもあれば、既に切れているケースもあります。前者は名義変更を済ませれば公道を走れますが、後者は車検に通るまで公道を走れません。また、前者の場合は、次に車検を受けるタイミングを確認しておく必要があります。ここまでの説明でわかる通り、車検の有効期間は同じ車名であっても車種で異なります。よく確認してから購入しましょう。
中古車の車検について詳しく知りたい方は“中古車の車検時期とは?残り期間の確認方法と車検時の注意点”をご覧ください。

車検と法定点検の違い

車検と間違いやすいのが法定点検です。法定点検は、自動車の安全性などを保つため道路運送車両法で自動車の使用者に義務づけられている点検といえるでしょう。点検の時期は車種で異なりますが、マイカーの場合は1年ごとに実施しなければなりません。法定点検と車検の点検項目数は次の通りです。

  • 【点検項目数】
  • 法定点検:26項目
  • 車検: 57項目

法定点検も義務づけられていますが、実施しなくても罰則はありません。車検と法定点検は別物であることを押さえておきましょう。

車検の有効期間を確認しましょう

この記事では「車検をなぜ1年ごとに受けなければならないか」について解説しました。主な理由は、消耗しやすい車種が保安基準を満たしていることを確かめるためです。このような車種として、タクシー・バス・レンタカーなどがあげられます。一方で、マイカーのように3年に1度や2年に1度のペースでよい車種もあります。ちなみに、マイカーが1年ごとの実施を求められるのは法定点検です。車種による有効期間の違いを理解しておきましょう。

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[1]出典:国土交通省「自動車検査証の有効期間」
https://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/mie/honcho/seibi/yuukou.htm

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