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いろは26 フロントガラスの飛び石のひび割れは車検大丈夫?審査の基準と対処法について解説

「フロントガラスのひび割れは車検に影響する?」
「車検に通るフロントガラスの条件は?」
「フロントガラスにひびが入ってしまった場合の対処法は?」

車検に通るか心配なフロントガラスのひび割れについて、このようなお悩みをお持ちの方も少なくないでしょう。
フロントガラスのひび割れは、状況によって車検に通らない原因に繋がる恐れがあります。
また、フロントガラスのひび割れには迅速な処置が必要ですが、処置方法を誤るとかえって傷が悪化する危険もあります。

フロントガラスにひびが入ってしまった場合には、適切な方法で処置する必要があるのです。

本記事では、車検に通るフロントガラスの条件やフロントガラスの傷の種類、フロントガラスに入ってしまった傷の応急処置方法などについて紹介します。

車検に通るフロントガラスの条件

車検の際に求められるフロントガラスの規定には「損傷した場合にも運転者の視野が確保できること」「容易に貫通されないこと」の2つの条件があります。
また、側面ガラスとの共通規定として「透明で、運転者の視野を妨げるひずみの無いもの」という条件も設定されています。

車検の際には、検査官によってこれらの規定を満たすかどうかが判断され、とくに運転席側に飛び石などによる激しい損傷が見られる場合には高い確率で車検に不合格になってしまいます。

一方、助手席側の傷であれば車検に支障をきたさない場合も多くあるようです。

このことから、フロントガラスについた傷が、運転手にとって走行に被害が及ぶ恐れのある傷かどうかが判断材料になっていることがわかります。

ただし、運転手側の傷であっても一部が欠けてしまったような一部の傷であれば車検に通る可能性が十分にあります。

ひび状に入った大きな亀裂は車検に落ちてしまう原因にも繋がるため、フロントガラスのひび割れには早急な処置が必要です。

飛び石によるフロントガラスの損傷については「運転手の視界を妨げないこと」が規定として定められていますが、これは検査官の主観に基づくものであり、判断基準としてはグレーです。

一度車検に出してみないとフロントガラスの傷の影響はわからないのが現状であるため、一度車検に落ちても契約満了日を過ぎてしまわないために、期日に余裕をもって車検を受けることがおすすめです。

たとえひびが無いことで車検を通った場合でも「ひずみがないこと」という規定を満たさず車検を通らない可能性も十分に考えられます。

車検について詳しく知りたい方は”車検って何?基礎知識(有効期間・費用)”をご覧ください。

飛び石のほかにフロントガラスがひび割れする理由

フロントガラスがひび割れする原因には、飛び石のほかにも次のような原因が考えられます。

  • 洗車機
  • 凍結
  • ワイパー

身近な習慣や気候の変化によってフロントガラスに傷が入ってしまう場合も少なくありません。
ここからは、飛び石以外にフロントガラスにひびが入ってしまう原因について、それぞれくわしく紹介します。

洗車機

日頃のメンテナンスにおいて、洗車機によってガラス表面に生じる急激な温度差がひび割れに繋がってしまう恐れがあります。

洗車機でつく傷はそれほど深刻なひびではないものの、とくに気温の高い夏の時期の洗車には注意が必要です。
なぜなら、夏の高い気温で高温になったガラス表面が冷水によって冷やされることでガラス表面に伸縮が生じ、小さな傷も大きな傷へ悪化する可能性が高いからです。

夏場に洗車する際には夕方や夜間の時間帯を選び、ぬるま湯で洗車することでフロントガラスのひび割れを防止できます。

凍結

寒さが厳しい冬の時期には、フロントガラスの表面が凍結してしまう場合があります。

朝の出勤などで早く車を出したい場合には処置を急いでしまいますが、処置方法を誤ると大きなひび割れに発展する恐れもあるため注意が必要です。

なかでも、熱湯による解凍は急激な温度変化によりガラスを変形させ、大きな破損に繋がる可能性が高いです。

凍結してしまった場合、カー用品で販売されている解氷スプレーを噴射することでガラス表面の氷を溶かし、そのあとワイパーをかけることで速やかに氷を除去できます。

ワイパー

雨や雪の際に使用するワイパーによってフロントガラスが傷つく場合もあります。

砂やほこりが付着しやすいワイパーブレードは、汚れた状態を放置しながら作動させるとフロントガラスを傷つける恐れがあります。

また、ワイパーゴムは経年劣化による影響も受けやすく、定期的な交換が必要です。
劣化した状態のワイパーを使用し続けるとフロントガラスを傷つけてしまうため、目安として1年ごとの交換が望ましいです。

フロントガラスの傷のタイプ

ここまで、フロントガラスにひび割れが起こる原因について紹介しました。
フロントガラスに傷が入ってしまった場合、傷の種類には次の5種類があります。

  • ブルズアイブレイク
  • パーシャルブレイク
  • ストレートブレイク
  • スターブレイク
  • コンビネーションブレイク

フロントガラスのひび割れには迅速な処置が必要です。
放置すればひび割れの拡大に繋がったり、大きいひび割れになった場合にはフロントガラス交換で高額な費用が必要になったりする恐れもあります。

補修の場合の修理費用は15,000円〜20,000円で済みますが、フロントガラス交換となれば修理費用が10万円を超えるケースも少なくありません。
フロントガラスの傷の種類について把握しておくことで、処置をする際にも適切に対応できます。

ここからは、フロントガラスに入ってしまう傷のタイプについて、それぞれくわしく見ていきましょう。

ブルズアイブレイク

「ブルズアイ」は「牛の眼」を意味し、ブルズアイブレイクとは衝撃箇所を中心に目玉状にひろがるガラス層の剥離を指します。
この形状の損傷は比較的広がりにくいですが、放置すると雨水やほこりなどの異物が亀裂部分に入りこんでしまうため、注意が必要です。

パーシャルブレイク

パーシャルブレイクはブルズアイブレイクに似た円形状の損傷で、外からの衝撃によってダメージがガラス内部まで到達している状態を指します。
傷の形状は半月状で、亀裂と剥離が重なりコンビネーションブレイクにも似た状態です。
フロントガラスにみられるひび割れでもっとも多い損傷がこのパーシャルブレイクですが、小さな損傷でも大きなひび割れに悪化する恐れがあるため、早急な処置が必要です。

ストレートブレイク

ストレートブレイクとは一文字状のひび割れで、衝撃箇所を中心に2方向に伸びたひび割れを指します。
ガラス表面から内部にまで亀裂が入ってしまっているため、放置すればダメージが拡大する可能性が高い状態です。
補修後には黒い影が見えなくなりますが、一文字のアウトラインが残ることがあり、補修後の亀裂後が気になる場合にはフロントガラスの張り替えが必要です。

スターブレイク

スターブレイクとはその名の通り星状に衝撃が広がるひび割れを指します。
衝撃を受けたひび割れの中心箇所から一度に複数方向に向けて亀裂が広がる恐れがあるため、ドアを開閉する際の振動や急激な温度変化に注意が必要です。
速やかな補修が望ましいですが、一時的な補修では傷が目立ちやすいため車検を通すのに難しい場合があります。

コンビネーションブレイク

コンビネーションブレイクとはスターブレイクとブルズアイブレイクが複合したひび割れのことで、ダメージがもっとも大きく危険度が高い状態といえます。
ひび割れの拡大リスクが高いほか、亀裂部分に異物が入りこみやすいことからも深刻度が高い損傷です。
迅速な処置が求められる一方、補修後は目立ちやすい跡が残ります。

ひびへの対処方法・応急処置

ここまでフロントガラスに生じる傷の種類について紹介してきました。
万が一フロントガラスにひびが入ってしまった場合、どのように対処するのが適切なのでしょうか。

傷の修復を業者に依頼する方法もありますが、今回は自分でできる応急処置の方法について紹介します。

フロントガラスに入ってしまったひび割れへの応急処置として、市販で購入できるリペアキットを使用した修復方法があります。

市販のリペアキットは1,000円から2,000円ほどで購入でき、カー用品店のほかネット通販でも気軽に購入できます。
ちなみに業者に修理を依頼する場合、傷の大きさや形状、状態によって修復か交換かを判断され、費用は10,000円から20,000円ほどかかります。
自力でフロントガラスのひび割れを修復する際の手順は、以下の通りです。

  • 亀裂部分のゴミや汚れ、水分を除去する
  • 亀裂部分に補修液を注入する
  • 日光(紫外線)にあてて固める
  • 補修液が固まったあと、余分な補修液をカミソリやコンパウンドで研磨する

一度修復したガラスは再度修復できないため、やり直しができません。
不慣れな人が自ら修理をするとかえって仕上がりが悪くなる恐れもあるため、技術に自信がない場合は自力での修復を避けたほうがよいでしょう。

また、以下の条件にあてはまる場合、自力での傷の修復は難しいとされています。

  • 周囲の細かい傷を含め大きさが2cm以上の傷
  • 傷が深いもの
  • 窓のフチから10cm以内にできた傷
  • 運転席からの視界に影響する傷

これらの条件にあてはまる場合は、業者へ修理をお願いしましょう。

フロントガラスのひび割れを防止するためには

それでは、フロントガラスのひび割れを防止するためにはどのような対策が効果的なのでしょうか。
ここからは、フロントガラスのひび割れを防止するための対策法について紹介します。

  • 飛び石対策
  • 凍結対策

2つの対策法について、くわしく見ていきましょう。

飛び石対策

走行中に他車がはじいた石を飛び石と呼び、とくに高速道路では車のスピードが速いため飛び石によるダメージも大きくなります。
飛び石を回避する方法はありませんが、車間距離を大きく空けることで被害に遭う可能性を抑えることは可能です。
交通事故防止にも繋がるため、日頃から十分な車間距離を意識して運転しましょう。

凍結対策

冬場に凍結したフロントガラスに熱湯をかけるなど、急激な温度変化を与えるとガラスは変形し損傷します。
凍結したフロントガラスを解凍したい場合には、カー用品店で購入可能なプラスチック製のスクレーパーやスノーブラシ、解氷スプレーを使用して、安全に解凍を行いましょう。
フロントガラスが飛び石や凍結によって大きな損傷を受けてしまった場合には、車を乗り換える手段もあります。

フロントガラスに飛び石があると車検通過は困難

フロントガラスに大きなひび割れができてしまった場合、車検を通すことが難しくなります。
飛び石対策や凍結対策を行うなどして、日頃からフロントガラスを傷つけないような工夫を心がけましょう。

フロントガラスの損傷には迅速な処置が必要ですが、処置方法を誤ればかえって傷が拡大する恐れもあるため、自力で修復や応急処置を行う際には十分に気をつけましょう。

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