引っ越したときに行う車関係の住所変更手続き
引っ越したとき、住所変更手続きを行うべき車関係の書類は次の5つです。
- 運転免許証
- 車庫証明書(自動車保管場所証明書)
- 車検証
- 自動車税(種別割)納税通知書
- 自賠責保険
引っ越し後に手続きが必要な5つの書類について、くわしく見ていきましょう。
運転免許証
身分証明書として提示する場面が多い運転免許証は、正しい住所を証明するためにもなるべく速く住所変更手続きを行う必要があります。
変更しないままだと免許更新通知が届かず、結果として最悪の場合免許を失効する恐れもあります。
手続きができる場所は「引っ越し先の住所を管轄する警察署」「運転免許センターまたは運転免許試験場」の2つです。
新しい住所を確認するためには住民票が必要です。
また、申請用に提出する写真が必要な場合もあるため、公安委員会へ必要な書類に関する事前確認を行っておくとよいでしょう。
車庫証明書(自動車保管場所証明書)
車の保管場所を証明するための車庫証明書にも住所変更が必要です。
法律によって転居から15日以内の住所変更手続きが定められており、期限内に住所変更手続きを済ませないと10万円以下の罰金が科されます。
提出する必要書類には、以下の6つがあります。
- 車庫証明書
- 保管場所標章交付申請書
- 保管場所の所在地・配置図
- 保管場所使用権原疎明証明書(所有地に保管する場合)
- 保管場所使用承諾証明書(貸し駐車場に保管する場合)
- 公共料金の領収書などの使用者の拠点が分かる書類
車庫証明書を取得するためには、まず管轄の警察署で「自動車保管場所証明申請書」「保管場所の所在図・配置図」などの申請書類を受け取ります。
駐車場や土地を借りている場合は「保管場所使用権原疎明証明書」が不要である代わりに「保管場所使用承諾証明書」が必要です。
書類に必要事項を記入したあと、警察署にて申請手続きを行います。
申請当日には書庫証明書を受け取れないため、後日改めて証明書の受け取りに行く必要があります。
発行まで時間がかかる証明書であるため、期日には余裕をもって手続きしましょう。
車検証
車検証の住所変更は、転居後15日以内に行わなければなりません。
手続きの期限日に間に合わない場合、50万円以下の罰金が科される恐れがあります。
また、期限内の手続きが完了しないと税金や保険の通知書が届かなくなるため、早めの手続きを心がけましょう。
普通自動車の場合には引っ越し先の住所を管轄する陸運局、軽自動車の場合には軽自動車検査協会が手続き場所です。
車検証の住所変更には発行後1か月以内の書庫証明書が必要であるため、書庫証明書の発行日時に気をつけましょう。
車検証について詳しく知りたい方は”車検証(自動車検査証)とは?なくしたときの対処法や住所変更について詳しく解説”をご覧ください。
自動車税(種別割)納税通知書
自動車税納税通知書の送付先住所は、たとえ住民票の変更手続きを行っても新しい住所に反映されることはありません。
納税通知書の住所変更を行わない場合、自動車税の滞納や未払いに繋がる恐れがあります。
転居後、すぐに都道府県税事務所にて住所変更手続きを行いましょう。
住所変更の手続き方法や必要書類は地域によって異なるため、事前に管轄の税事務所に問い合わせましょう。
郵送による手続きも可能であるほか、WEBや電話にて手続きを行うことも可能です。
自賠責保険
車の車種・種類を問わず、車を所有する者すべてに加入義務が課されているのが自賠責保険です。
住所変更を怠った場合重要な通知が届かなくなるため、契約先の保険会社へ問い合わせて早めに住所変更を行う必要があります。
契約先の保険会社が不明な場合には、車を購入した店舗に問い合わせましょう。
提出書類は保険会社によって異なりますが、一部では自賠責保険証と印鑑のみで手続き可能な場合もあります。
自賠責保険について詳しく知りたい方は”自賠責保険と車検の関係について”をご覧ください。
車検証の住所変更は法律で規定されている
ここまで、転居した場合に住所変更手続きが必要な身分証・重要な書類に関して紹介しました。
そのなかでもとくに車検証は、住所変更に関する規定が法律によって定められています。
ここからは、車検証の住所変更手続きにおける規定について紹介します。
- 住所変更から15日以内という期限がある
- 手続きを忘れた場合、車検時に住所変更してもらえることも
- 手続きの場所は運輸支局もしくは軽自動車検査協会
- オンライン申請も可能
- 手続きは代行業者への依頼も可能
車検証の住所変更手続きに関する規定を正しく理解し、適切な方法で手続きを行うように注意しましょう。
住所変更から15日以内という期限がある
車検証の住民変更には一定の期限が設けられており、原則として役所で転入の手続きを終えてから15日以内に住所変更手続きを行う必要があります。
単身赴任で週末には自宅へ頻繁に帰るといった場合でも、仕事先で車を管理し通勤に車を使用する場合には、住所変更が必要です。
ただし、自宅に車を保管したまま通勤に使用しない場合には、住所変更が不要です。
手続きを忘れた場合、車検時に住所変更してもらえることも
引っ越し後の住所変更手続きを忘れた場合、車検時に住所変更ができる場合があります。
車検業者に依頼すれば、車検と住所変更を同時に行えます。
車検業者は運輸支局へ向かう必要もあるため、車検に通り新たに車検証を発行するタイミングであれば、スムーズに住民変更を行えます。
この場合、住民票や車庫証明書といった、車検証の住所変更手続きに必要な書類を準備しなければならないので、事前に車検業者まで問い合わせておくとよいでしょう。
手続きの場所は運輸支局もしくは軽自動車検査協会
所有する車両が普通自動車か軽自動車かによって、車検証の住所変更手続き場所が異なります。
普通自動車の場合、車検証の住所変更手続きは運輸支局にて行います。
車検証を取り扱う運輸支局の管轄は市区町村によって異なるため、引っ越し先の居住区が運輸支局の管轄であるかどうか、インターネット上で事前に確認しておくとよいでしょう。
一方、軽自動車の場合には、軽自動車検査協会で手続きを行います。
軽自動車検査協会においても都道府県によって管轄が異なるため、申請場所について事前に調べておくことがおすすめです。
オンライン申請も可能
現在では、車検証の住所変更手続きをオンライン上で行うことが可能です。
住所変更手続きのほかにも、車関係の登録・変更など、12種類にもわたる手続きをインターネット上で行えます。
一部対象外となっている市区町村もあるため、オンライン申請の可否について事前に確認が必要です。
オンラインで手続きを行う際には、マイナンバーカードとICカードリーダーが必要です。
これらを準備できないときには、直接運輸支局に出向く方法での手続きが必要です。
手続きは代行業者への依頼も可能
平日昼間に時間を取ることが難しい人は、代行業者を利用して住所変更手続きを行う方法もあります。
ディーラーや中古車販売店、カー用品店などに依頼が可能で、そのほか行政書士事務所への依頼も可能です。
手数料は依頼先によって異なるため、必要な費用についてあらかじめ調べておきましょう。
車検証の住所変更を行わないデメリット
ここまで、車検証の住所変更手続きを行う際に注意すべきポイントについて紹介しました。
それでは、車検証の住所変更手続きを行わない場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
ここからは、車検証の住所変更手続きを行わない場合のデメリットについて紹介します。
- 税金の通知書が届かない
- リコール通知が届かない
- 自賠責保険を使う際にトラブルになることがある
車検証の住所変更手続きを行わない場合、次の3つのデメリットが考えられます。
税金の通知書が届かない
自動車税や軽自動車税は、毎年4月1日時点における車の所有者に対し課税される税金です。
5月上旬ごろ車検証に記載の住所に対し、自動車税納付書が郵送されます。
引っ越し後には郵便局に対し転送届を提出し、新しい住所へ郵送物が届くように申請できるため、引っ越しを終えたらすぐに転送届を提出しましょう。
しかし、転送届を使用した場合にも住所が転送される期間は1年間に限定されており、翌年からは新住所に届かなくなります。
自動車税納付書が届かなくなれば、自動車税の滞納や未納に繋がるだけでなく、車検を受けられなくなる可能性もあるため注意が必要です。
リコール通知が届かない
車にリコールが発生した場合、リコールに関する通知が登録住所へ届きます。
車を購入した直後であればディーラーから直接連絡が入ることもありますが、通常リコール通知書は車検証に記載の住所に送付されます。
引っ越し後の車検証の住所変更手続きを怠った場合、リコール通知書が届かず、整備ができなくなるだけでなく故障のリスクも高まります。
車の安全性に関わるため、車検証の住所変更には早急な手続きが必要です。
自賠責保険を使う際にトラブルになることがある
自賠責保険は、法律によってすべての車保有者に加入が義務付けられている強制保険です。
自賠責保険の登録は車体番号で管理されているため、住所が変更されていない場合でも保険への加入は確認が可能です。
しかし、原付バイクなどの車検が不要な車両について車検証の住所変更を行わない場合、自賠責保険の更新手続き書類が届かず、自賠責保険の有効期限が切れてしまう恐れもあります。
また、自賠責保険における住所変更などの契約内容変更は、保険会社に対し報告する義務があります。
住所変更を行わないと保険会社とのトラブルに繋がり、事故に遭ってしまった場合の保険金に関する手続きが滞る危険もあるので、注意しましょう。
車検証の住所変更をする際に必要な費用とは?
ここまで、車検証の住所変更を行わない場合のデメリットについて紹介しました。
それでは、車検証の住所変更を行う際、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。
ここからは、車検証の住所変更を行う際に必要な費用について紹介します。
- 登録手数料
- ナンバープレート費用
- 車庫証明書費用
車検証の住所変更には、上記の3つの費用が必要です。
登録手数料
車検証の住所変更における登録手数料は350円です。
登録手数料は、住所変更を行う場合と氏名変更を行う場合に発生します。
ナンバープレート費用
ナンバープレート費用は地域によって異なりますが、1,500円ほどが目安です。
また、希望ナンバーの場合には3,900円〜5,900円ほど、図柄ナンバーの場合には7,000円〜9,200円ほどがかかります。
車庫証明書費用
車庫証明費用も地域によって金額に変動がありますが、2,500円〜3,000円ほどが目安です。
ナンバープレート費用と車庫証明費用は、住所変更によりナンバープレートの変更や車庫証明が必要な場合に発生する費用です。
車検証の住所変更手続きを行う方法は2つある!
いざ車検証の住所変更手続きを行う際、実際にどのような方法で手続きを行うのでしょうか。
車検証の住所変更手続きには、次の2種類の方法があります。
- 自分で行う
- お店に依頼する
住所変更手続きに関する2つの方法について、それぞれくわしく見ていきましょう。
自分で行う
手続き費用を最小限に抑えたい場合は、自分で住所変更を行う方法が最適です。
自分で住所変更を行う際には、自ら陸運局に足を運び手続きを行う必要があります。
車検証の住民変更手続きには転居から15日以内という期限があるため、窓口が開いている平日昼間に直接足を運ぶのは難しい場合もあるでしょう。
その場合には、お店に手続きを依頼する方法が便利です。
また、車の所有者と使用者が異なる場合には「委任状」の提出が必須です。
お店に依頼する
手続きに不安を覚える方や平日昼間に時間がつくれない方には、お店に住所変更を依頼する方法がおすすめです。
車検証の住民変更に必要な書類と委任状をお店に提出することで、お店が住所変更手続きを請け負ってくれます。
引っ越し時には早急な車検証手続きを
車検証の住所変更手続きには期限があるため、引っ越し後早急な手続きが必要です。
車検証の住民変更を行わない場合、書類の送付や保険会社とのやり取りにトラブルが生じる恐れがあるため、面倒であっても住民変更を済ませておく必要があるでしょう。
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