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いろは36 車検証(自動車検査証)とは?なくしたときの対処法や住所変更について詳しく解説

「車検証ってどんなもの?」「紛失したときや住所変更したときはどうすればよいの?」などの疑問を抱いていませんか。
これらがわからないため、とりあえずダッシュボードに入れているだけという方もいるでしょう。自動車を運転する方は、この書類の扱いに十分な注意が必要です。ルールを破ると罰金に処される恐れがあります。

この記事では、車検証の概要と基本的な取り扱いのルール、紛失したときや住所変更したときの対処法などを解説しています。

車検証(自動車検査証)とは

自動車の購入時や車検を終えたときに交付される書類です。道路運送車両の保安基準に適していることを示します。保安基準には、車両総重量・原動機及び動力伝達装置・走行装置等・操縦装置などが定められています。これらを基準に行われる検査が車検です。したがって、車検証は保安基準に適していることを示す書類となります。ただし、すべての車両が車検に通るわけではありません。整備不良や不正改造などで保安基準を満たさない自動車は不適合となります。この場合、必要な整備などの実施を求められます。ちなみに、自動車を運転するときは、車検証を携帯しなければなりません。

車検証の記載内容

車検証には、自動車や所有者・使用者に関する情報、車検証の有効期限が記載されています。主な記載内容は以下の通りです。

  • 【自動車の情報】
  • 自動車登録番号
  • 初年登録年月
  • 自動車の種別
  • 用途
  • 自家用・事業用の別
  • 車体の形状
  • 車名
  • 車体番号
  • 型式
  • 乗車定員
  • 最大積載量
  • 車両重量
  • 車両総重量
  • 長さ
  • 高さ
  • 燃料の種類

自動車登録番号はナンバープレートの番号を意味します。初年登録年月は、運輸支局に初めて登録された年月です。自動車の種別には軽自動車・普通自動車など、車名は自動車メーカー名が記載されます。

  • 【所有者・使用者の情報】
  • 所有者の氏名又は名称
  • 所有者の住所
  • 使用者の氏名又は名称
  • 使用者の住所
  • 使用の本拠の位置

所有者と使用者は必ずしも同じとは限りません。例えば、自動車ローンを組んでいると、所有者はカーディーラーなどになることがあります。この場合、自動車ローンの契約者は、使用権のみ有している状態です。

  • 【車検証の有効期限】
  • 有効期限の満了する日

有効期限の満了する日は、車検証の有効期限です。具体的な有効期限はケースで異なりますが、車検を受けるタイミングと考えておけばよいでしょう。

車検証の電子化が2023年1月4日より開始!

これまで利用されてきた車検証はA4サイズの紙の書類でした。2023年1月4日から、A6サイズ(縦105mm×横177.8mm)の厚紙の裏面に電子部品(ICチップ)内蔵のICタグを貼り付けた電子車検証の交付が始まっています(※軽自動車を対象とする車検証の電子化は2024年1月から)。したがって、2023年1月4日以降、紙の車検証は廃止されます。とはいえ、ドライバーが特別な手続きをする必要はありません。2023年1月4日以降も現在の車検証は有効で、次回の車検時から電子車検証に切り替わるからです。

電子車検証の記載内容

電子車検証に記載される内容は、従来のものよりも少なくなります。具体的には、所有者の氏名、所有者の住所、使用者の住所、使用の本拠の位置、有効期限の満了する日などは記載されません。これらの情報は、裏面に貼り付けられたICタグに記録されます。変更されにくい情報は電子車検証、変更されやすい情報はICタグに記録するようになったと考えればよいでしょう。ICタグの情報は、車検証閲覧アプリで確認できます。

電子車検証で車検証の発行が簡単になる

電子車検証の登場で、車検証発行の流れは大きく変わる可能性があります。これまでは、車検を受けてから運輸支局へ出かけて車検証を取得していました。これからは、整備事業者などがオンラインで電子車検証のICタグ記録情報を書き換えられるようになります。したがって、基本的に運輸支局へ出かける必要はありません。車検証の発行には1週間程度かかっていましたが、電子車検証登場後はその日のうち(数時間程度)に更新を行えるようになると考えられています。また、車検証閲覧アプリを活用することで、車検の時期やリコールの情報なども把握できるようになります。さまざまなメリットが期待されているといえるでしょう。

車検証不携帯の場合の対処法

前述の通り、自動車に車検証を備え付けなければなりません。道路運送車両法で以下のように定められているからです。

自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。

出典:e-GOV法令検索「昭和二十六年法律第百八十五号 道路運送車両法」

車検証を備え付けず自動車を運転すると、50万円以下の罰金に処される恐れがあります(道路運送車両法第百九条九号より)。自動車のダッシュボードに入れておくなどの対処が必要です。
それでは、車検証を紛失したときなどはどうすればよいのでしょうか。

車検証をなくしたらすぐに再発行が必要

紛失に気付いたときは、すぐに再発行手続きが必要です。不携帯でも道路交通法に違反するわけではないため、交通違反の点数を加点されることはありません。しかし、道路運送車両法の違反で罰金に処される恐れはあります。したがって、紛失した状態で運転することはおすすめできません。

車検証と自賠責保険証を一緒に管理していた方は、2つの書類を同時に紛失していることも考えられます。自賠責保険証も自動車損害賠償保障法第八条で携帯を義務付けられています。

自動車は、自動車損害賠償責任保険証明書(前条第二項の規定により変更についての記入を受けなければならないものにあっては、その記入を受けた自動車損害賠償責任保険証明書。次条において同じ。)を備え付けなければ、運行の用に供してはならない。

出典:e-GOV法令検索「昭和三十年法律第九十七号 自動車損害賠償保障法」

自賠責保険証を備え付けず自動車を運転すると、30万円以下の罰金に処される恐れがあります(自動車損害賠償保障法第八十八条第一号より)。2つの書類を携帯せず自動車を運転すると合計で80万円の罰金に処される恐れがあるのです。これらの書類を紛失したときは、自動車を運転せず再発行手続きを進めましょう

車検証のコピーを携帯する場合

運転しなければならない事情がある場合「以前にコピーしておいた車検証の写しを携帯すればよいのでは?」と考える方がいるはずです。一見すると正しい対処法のように思えますが、写しの代用は認められていません。道路運送車両法に写しでもよいとは記載されていないからです。したがって、コピーを携帯していたとしても、自動車を運転すると50万円以下の罰金に処される恐れがあります。自動車に備え付けておかなければならないものはコピーではなく原本です。紛失に気付いた方は、できるだけ早く再発行手続きを進めましょう。

必要書類が手に入る場所とは

再発行手続きは、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局などで行います。使用の本拠の位置はナンバープレートに記載されている地名です(いわゆるご当地ナンバーは除く)。提出書類と入手場所などは次の通りです。

提出書類 入手場所など
再発行申請書 運輸支局などの窓口
手数料納付書 運輸支局などの窓口
自動車検査登録印紙(350円) 運輸支局近くで販売
使用者・代理人の本人確認書類 運転免許書など(顔写真付きの身分証)
使用者の委任状 再発行申請書に使用者の記名があれば不要

出典:関東運輸局「自動車検査証再交付」

具体的な手続き、提出書類は、管轄の運輸支局などでご確認ください。

車検証の種類

記載内容によりAタイプとBタイプにわかれます。書類の上部に「A」と書いているものがAタイプ、「B」と書いているものがBタイプです。主な違いを解説します。

種類①Aタイプ車検証

所有者欄と使用者欄が設けられていて、これらについての情報が記載されています。所有者と使用者が同じ場合、使用者欄は「*」表示になります。一般的に発行されているタイプといえるでしょう。

種類②Bタイプ車検証

使用者欄だけ(所有者欄はなし)が設けられていて、備考欄に発行時の所有者情報が記載されています。所有者と使用者が異なり、国土交通省に申請した場合、Bタイプになります。所有者がローン会社などの場合に多いでしょう。Bタイプが登場したのは2009年です。所有者変更とあわせて車検証も変更しなければならない問題に対処するためBタイプが登場しました。したがって、備考欄の情報が常に正しいとは限りません。
Bタイプは、登録識別情報(英数字で構成される6桁の情報)に注意が必要です。登記識別情報は、移転登記(Aタイプに変更)などで必要になります。使用者ではなく所有者に発行されるため、手続きを行うときは個別に確認しなければなりません。

車検証が必要とされる場面について

次の場面などで原本の提示を求められます。

車検

記載内容をもとに検査を行うため提示が必要です。検査では、車の状態のほか、変更や改造の有無なども確かめられます。

車検について詳しく知りたい方は”車検って何?基礎知識(有効期間・費用)”をご覧ください。

廃車

廃車に伴う抹消手続き(永久抹消)時も、管轄の運輸支局などへナンバープレートとともに提出しなければなりません。少しの間だけ登録を停止する一時抹消の場合も同様です。前者は再登録を行えませんが、後者は再登録を行えます。何かしらの事情で一時的に自動車を利用しない場合は後者を選択することになります。

譲渡など

譲渡などで移転登録(所有者の名義変更)を行う場合、有効期間内の車検証が必要です。有効期間を過ぎている場合は移転登録の前に更新を行います。現在の所有者は、印鑑証明書・譲渡証明書も用意しなければなりません。手続きは使用の本拠の位置を管轄する運輸支局などで行います。

車検証に登録されている住所変更をする方法とは

引越しなどで住所が変わった場合、管轄の運輸支局などで車検証に記載されている住所の変更を行わなければなりません。手続きの期限は、住所を変更した日から15日以内です。これを怠ると、罰金に処される恐れがあります。また、自動車税の納税通知書などが届かないことも考えられます。住所変更に必要な書類、費用、手続きの流れは次の通りです。

車検証の住所変更に必要な書類や費用

必要書類は、所有者と使用者の関係で異なります。これらが同じ場合は、次の書類が必要です。

  • 【書類】
  • 申請書
  • 手数料納付書
  • 車検証
  • 住所変更がわかる書類(住民票など)
  • 自動車保管場所証明書

所有者と使用者が異なる場合は次の書類が必要です。

  • 【書類】
  • 申請書
  • 手数料納付書
  • 車検証
  • 住所変更がわかる書類(住民票など)
  • 自動車保管場所証明書
  • 所有者の委任状
  • 使用者の委任状(申請所に使用者の記名がない場合)
  • 使用者の住所がわかる書類
  • 自賠責保険証(構造変更時)

詳しくは、運輸支局などでご確認ください。

住所変更にあたり印紙代350円が必要です。また、自動車保険場所証明書の発行には3,000円程度、住民票の発行には300円程度かかります。

車検証の住所変更の流れ

住所変更の基本的な流れは次の通りです。

  1. 【流れ】
  2. 住所変更に必要な書類を用意する
  3. 管轄の運輸支局などで1の書類を提出する
  4. 新しい車検証を受け取る
  5. 必要に応じて新しいナンバープレートを受け取り付け替える

手続きをディーラーなどへ依頼することもできます。

引越し時の車検証の住所変更について詳しく知りたい方は”引っ越し時の車検証の住所変更について詳しく解説”をご覧ください。

まとめ

この記事では、車検証について知っておきたい基礎知識を解説しました。車検証は、自動車に関する情報や所有者、使用者に関する情報が記載された重要な書類です。自動車へ備え付けることを義務付けられています。不携帯の場合は、罰金に処される恐れがあるため注意が必要です。

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