車検シールとは
まず「車検シール」とは、車検に合格した際に発行される四角いシールのことです。車検シールにはいくつかの種類があります。もし貼らなかった場合は罰則も課されるものです。車検シールの種類と必要性について見ていきましょう。
車検シールの種類
車検シールには次の2種類があります。
- 【種類】
- 青色シール:普通自動車に貼られるシール
- 黄色シール:軽自動車に貼られるシール
車検シールは車の種類ごとに色がわかれています。
普通自動車には水色をベースとしたシールが貼られ、軽自動車であれば黄色がベースのシールです。ただし普通自動車用の車検シールは2017年にデザインが改定されました。新しいデザインのシールをご存じない方もいるかもしれません。
以上のように車検シールには2種類あり、車の種類ごとにデザインや色が異なります。
車検シールを貼らなかった場合の罰金
車検シールを貼らないと、罰金が課されることをご存じでしょうか?
無事に車検に通ったとしても、車検シールを貼らずに公道を走ると罰金が課されてしまいます。車検シールは「保安基準適合標章」の代わりに貼られるものであり、車両所有者の義務であるためです。
道路運送車両法では、次のように定められています。
第六十六条 自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。
もし車検シールを貼らずに公道を走行した場合、50万円以下の罰金に課せられるため、必ず貼っておくようにしてください。
関連記事:車検切れしてしまった際に必要な仮ナンバーとは?取得方法や注意点を解説
車検シールの見方について
車検シールには、車検が切れるまでの年月日が記されています。車の外から見える表側には、有効期限の年月日のみが数字で記されるのが基本です。そして車内側から見える裏側には、有効期限が文章にて記載されています。
車内から見た場合は文章を読めば意味は理解できるはずです。しかし車外から見た場合、見方がわからない方も少なくありません。大小2つの数字が並んでいますが、小さな数字が、車検が終わる年度です。そして大きな数字は車検が終わる月です。
つまり車検シールを見ると、何年の何月に車検が満了となるかわかる仕組みになっています。
車検が切れた際の対処法について詳しく知りたい方は“車検が切れた!罰則や罰金はある?車検切れの場合の対処法”をご覧ください。
車検シールを貼る位置はどこ?
車検シールは貼る場所も決められており、フロントガラスの上部に貼り付けるのが基本です。
ただフロントガラス上部であれば、どこに貼っても構いません。大切なことは「前方から見えやすいこと」です。見えやすいように貼るためには、次のような注意点に気をつけましょう。
- 【貼る場所】
- バックミラーがある場合:フロントガラス上部の中央部分
- バックミラーがない場合:助手席側フロントガラスの上部
- フロントガラスに色がついている場合:着色部分にかからない程度まで下げた位置
以上のように車検シールを貼る場所は、上部であればどこでも大丈夫です。しかし視認性良くすることが重要となるため、バックミラーや着色に応じて春場所を変えてください。
車検シールの貼り方を確認
車検シールは2枚のシールで構成されているので、正しい貼り方を知っておくことも大切です。次のような手順に従って、正しく貼ってください。
- 【正しい貼り方】
- 貼る部分のホコリや汚れをきれいに落とす
- 車内側の車検シールの裏紙を右半分だけ、ミシン目にそってはがす
- 車検シールを車内側から右半分だけ貼る
- 裏紙をすべて取り、左半分も貼る
- 車内側の車検シールが隠れるように、車外側から同じ手順でシールを貼る
以前の車検シールをきれいにはがせたら、フロントガラスをきれいにして新たな車検シールを貼ります。ミシン目がついているので、ミシン目に沿って折ってから右半分だけはがしましょう。そしてはがした部分をフロントガラスに貼り付けます。そして残りの半分の裏紙をはがし、残りの左半分を貼ってください。
車内側を終えたら、次は車外から見えるシールを貼ります。車内側のシールの裏面が隠れる位置に、車内側と同じ要領でシールを貼りましょう。1枚のシールに見えるように貼れたら完了です。
車検シールがきれいに貼れないときは?
もし車検シールをきれいに貼れない場合は、もとからついているシールが残らないようにきれいにはがすことを試してみてください。車検シールのはがし方は次の項目で詳しく解説します。中性洗剤を塗ったり、濡れタオルを乗せたりしてふやかして取るのがおすすめです。粘着物がなくなるように剥がせば、きれいに貼れる可能性が高まります。
車検シールをきれいに貼る自信がないようでしたら、車検業者に依頼してみてはいかがでしょうか。車検業者ではシールの貼り付けのみの依頼でも受け付けてくれるかもしれません。
車検シールをきれいに貼れない場合は、以上の2つの方法を試してみてください。
車検シールのはがし方
車検シールを貼るなら、まずは次のような手順で、以前の車検で貼られたシールをはがすことから始めましょう。
- 【はがし方】
- 以前のシールに中性洗剤、もしくは濡れティッシュを乗せる
- 上からラップをかぶせて15分程度放置する
- 以前のシールをゆっくりとはがす
- 粘着物をガラス面からきれいに除去する
中性洗剤を塗ったり、濡れタオルを置いたりして放置すれば、ほとんどの場合でスムーズに取れるはずです。ラップをかぶせて放置して充分にふやかしてから、粘着物が残らないように爪ではがしてください。
ただし車検シールはふいに剥がれてしまわないように、粘着力が強いシールです。もしかすると上記の方法では粘着物が残ってしまうかもしれません。もし粘着物が残りそうな場合は、スクレーパーや定規などを使いましょう。
少しくらい粘着物が残っていても構いません。ウェットティッシュや濡れタオルなどでこすれば、新たなシールが貼れるくらいきれいになるはずです。
車検シールをきれいに貼るなら、以前のシールをきれいにはがすことが欠かせません。上記の方法を参考にしながら、なるべく跡が残らないようにはがしてください。
車検シールを再発行する方法
もし車検シールがなくなってしまった場合、再発行してもらえます。
もしものときに備えて、車検シールを再発行するための手続きや必要書類についてご紹介します。知っておけば、これから先にも役立つはずです。
再発行の手順
車検シールを再発行するには、次のような手順で行ってください。
- 【再発行手順】
- 必要な書類をすべて準備する
- 自動車の種類ごとの担当窓口に行く
- 窓口で印紙を買う
- 申請書類に必要事項を記入する
- 窓口に印紙と申請書類を出す
- 再発行を受ける
必要書類さえ準備されていれば、再発行の手順は簡単です。担当窓口に行って印紙を購入し、必要事項を記入した申請書類と一緒に提出するだけで再発行が受けられます。
ただし再発行のための窓口は自動車の種類により変わります。それぞれ適切な窓口に出向き、上記の手順で再発行を受けましょう。
再発行できる場所
車検シールの再発行を受けられる窓口は、次のように車の種類ごとに違います。
- 【担当窓口】
- 軽自動車:軽自動車検査協会
- 普通自動車:運輸局・運輸支局
軽自動車を所有しているなら、運輸局や運輸支局に行っても受け付けてもらえません。所有している車の種類に応じた窓口に足を運んでください。
再発行時の必要書類
それでは車検シール再発行のために、必要となる書類について普通自動車・軽自動車と種類別で見ていきましょう。
- 【普通自動車の必要書類】
- 車検証の原本
- 手数料納付書
- 破損した場合は破損した車検証
- 紛失した場合は紛失届
- 申請書
- 理由書
- 認印
- 代理人の申請の場合は委任状
- 【軽自動車の必要書類】
- 車検証の原本
- 検査標章再交付申請書
- 破損した場合は破損した車検証
- 認印
- 代理人の申請の場合は申請依頼書
普通自動車と軽自動車とで必要となる書類が少々変わります。しかしおおむね同じ内容です。いずれも車検証の原本と再交付のための申請書が必要です。もし破損で再交付を受けるなら、破損した車検シールも持参しましょう。紛失の場合は不要です。
加えて普通自動車の場合は、理由書や手数料納付書が必要となります。印鑑も必要となるため、認印でも構いませんから持参してください。再発行手数料は普通自動車・軽自動車ともに300円なので、手数料分の現金も忘れないようにします。
申請書や手数料納付書は、当日に窓口で受け取れます。事前に準備する必要はありません。しかし軽自動車なら軽自動車検査協会の公式サイトから、普通自動車なら運輸局の公式サイトからダウンロード・印刷可能です。事前に印刷して記入しておけば、当日の手続きがスムーズになります。
手続きに行く前に、上記を参考にしながらできる限りの必要書類を揃えておきましょう。
車検シールの正しい貼り方を知っておこう
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、車検シールについてご理解いただけたと思います。
車検シールは貼らずに公道を走れば、違反になってしまう重要なものです。ご紹介した内容を参考にして貼り方を知って、次の車検まできれいに使えるようにしましょう。
ユーザー車検などの安い車検方法を選んだ場合は、ご自身で貼らなければならなくなりません。車検シールの貼り方について知っておけば、ユーザー車検を選んだときにも役立つはずです。
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